• 秋月 偲希

ある晴れた日

ある晴れた日、

知り合いと一緒にランチを食べにいくことになった。

まだ、出会って間もなく

お互いのことはあまり知らない。

ランチに食べにいくのも

仕事の合間に時間が空いたからだ。

「どこいきましょうか〜?」

ふらふらと歩きだす。

とてもマイペースな感じが話し方からも伝わる。

ここらへんはあまり来たことがないから

知り合いのあとをぼーっと着いていく。

私は、食事に対しては特にこだわりがないが

必ず野菜から食べる。かならず。

朝は食べないから、お昼が起きてから初めての食事なのだ。

寝る前も空腹で眠りたいから、19時までには食べ終わる。

だいぶ欲してる胃袋には、身体によさそうなものを与えてあげたい。

どういう風に伝えようか…

「ここのラーメン美味しいんですよ〜」と急に立ち止まった。

丁寧にお店の前でここのラーメンのよさを語り出した。

この人がラーメン通だったとは。

(あ、これは断れないな…)

「ラーメンいいですね!ここにしましょう!」

心とは裏腹な態度と言葉がでてくる。

八方美人な性格が残念に思う瞬間、第1位だ。

相手の楽しそうに話すことを遮ることはできない。

「ほんとですか〜!やった〜!なかなか一緒に食べてくれる人

いないから、この味共有できるのはとても嬉しいです!!」

こんな笑顔みられるのであれば、八方美人でもいいやと思ってしまう。

「これオススメです〜」

だいぶこってりチョイスだ。

胃袋がグゥーと鳴る。

(空腹にそんなの突っ込んでくるの!?)

と驚いている音だろう。

(ごめんよ、胃袋。今日の夜はやさしい食べ物にするからね。)

「わぁ〜!きた。美味しそう」

香りでゴクリと生唾を飲み込む。確かに美味しそうだ。

せめてもの抵抗でネギたっぷりをトッピングした。

ラーメン通な人と食べるのだから礼儀としてスープから頂こう。

どこかで聞いたことがあった。

まずはスープを飲みべし!と。

ズズっと一口すすった。

胃のなかにじわーっと広がる。

これは確かに美味しい。ブルブルっと身体が震えた。

知り合いもひと通り写真を撮り終わり、食べようとしている。

スープを飲み終わるのを見届けてから感想を述べよう。

パクっ。

(ん!?んんんー!?)

衝撃を受けた。

チャーシューから食べたのだ。

ポカンとする私に

「美味しい〜!ね?美味しいでしょ?」

とチャーシューしか食べてない口で聞いてきた。

どうしてか、直感で

(この人、借りパクしそうだな)と思った。