• 秋月 偲希

【もがくカエル】

ずっと、飛び跳ね 進み続けているカエルがいました


そのカエルはどこか いつも急いでいました


どこへいくも腕につけている時計を気にして、1日過ごしています


ある日、そのカエルが池を渡ろうと 泳いでいるときに


その大切な時計を落としてしまいました


池のなかを必死に泳ぎ、探し続けます


何分、いや何時間過ぎたことでしょう


カエルは疲れ果て、陸で倒れ込んでしまいました


ふとカエルが目覚めると、濁っていた池の水が澄んで底まで見えました


「あ、あった!」


カエルがずっと池の水を掻き回していたせいで 見つけられなかったのです


それを眺めていたトンボがカエルに言いました


「自分をみつめる時間も大切なんじゃないかな?」


カエルは、それから飛び跳ね続けることをやめました