• 秋月 偲希

【維持する距離感 side–B】

「そんな尻尾振って、バカなの?」


いつも昼寝してるときに通る飼い犬だ


「ご主人さまとお散歩中なんだもん」


笑ってるくせに、どこか苦しそうなアイツみてると腹が立つ


「ふーん。愛想振りまかないと壊れる関係性なんだね」


あ、ムスッとした顔した


「...そんなことない!良いところ 可愛いところ たくさんみてもらいたいの」


嫌われたくないんだろうな


「悪いところは?」


悲しいときや辛いときも愛想振りまいてるのかな


「あなたもわたしの悪いところみたら嫌いになるでしょう?」

きみの色んな表情がみたいのに


けれど、みせられない本当の自分


"苦しいんだよ、誰かに愛されたいけど 深く知られるのが怖い"